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Saturday, October 28, 2023

「乗継割引」使ってお得 新幹線延伸前の3月15日まで:北陸中日新聞Web - 中日新聞

新幹線との乗継割引で特急料金などが安くなるJR北陸線の特急「サンダーバード」=金沢市で

新幹線との乗継割引で特急料金などが安くなるJR北陸線の特急「サンダーバード」=金沢市で

 北陸新幹線の敦賀開業が実現する来年3月16日、JR各社は現在の「乗継割引」制度を廃止する。新幹線と在来線の特急(急行)を金沢駅や米原駅などで乗り継ぐ際、在来線の特急料金と指定席料金が半額になる。昭和時代から続く魅力的な制度はなくなるが、まだ4カ月余り使えるお得な情報を紹介する(記載料金は、運賃に通常期の指定席特急料金を加えた額)。 (村瀬力)

■新高岡マジック

 大阪へ行く時、金沢からは7790円、新高岡からだと北陸新幹線を余分に乗るのに7850円(新幹線は短時間のため自由席)とほぼ同じ。新幹線を利用することで在来線の指定席特急料金(サンダーバード)が半額となり、割り引かれる分が、新高岡からと金沢からの運賃の差額と新幹線料金を加えた額とほぼ同じだからだ。新幹線は主に1駅間の利用だと自由席限定で安くなる特定特急料金(1駅特典)が適用されるのも安くなる要因。1駅特典が使えない富山からは9060円(新幹線は自由席)だが、金沢からの差額を考えるとお値打ちだ。

■石川-関西でも

 金沢など石川県内各地から関西方面への移動の際、1駅特典を活用すれば、コンビニ弁当代くらいの節約ができる。例えば金沢から大阪へ行く時、京都で東海道新幹線に乗り換えて新大阪まで行くと7180円。サンダーバード直行よりも610円安い。指定席特急料金(2950円)が半額となり、新幹線料金(870円)よりも割引分が大きいために起こる現象。乗り換えの手間はかかるが、所要時間はほぼ同じだ。

 京都へは金沢発のしらさぎで米原へ行き、東海道新幹線に乗り継ぐと、サンダーバード直行よりも600円安い6420円。しらさぎの特急料金などが半額になる上、1駅特典で米原-京都間の新幹線料金が990円に抑えられるからだ。さらに運賃に関しては大回りとなる米原経由でも最短経路(湖西線経由)を適用するという特例も好都合。サンダーバードより10分余り時間はかかるが、京都からの帰路で、サンダーバードの終電(午後9時21分発)に乗り遅れた際、1時間後の東海道新幹線で米原へ行き、しらさぎの終電に乗り継げば、金沢にたどり着けるなど活用できる方法だ。

■名古屋も効果的

 金沢から名古屋へ行く際、米原で東海道新幹線に乗り換える人は多い。しらさぎ直行より25分ほど早く着け、乗継割引の適用で170円だけ上乗せの7630円(新幹線は自由席)だからだ。ただ往復する場合は「名古屋往復割引きっぷ」(インターネット販売)だと往復で2千円近くお得になり、新幹線(自由席)も使えるため、こちらを利用する人が多い。

 北陸-関西間でもインターネットによる割引切符が販売されているが、割引分は前述の“裏技”と同程度。販売時期が限られたり、会員限定だったりするので使いづらい面もあるが、インターネット時代に利用する人は少なくない。さらに駅の窓口での人件費削減を図るJRとしても、ネット販売を促進させたい意向で、窓口販売が主となる乗継割引の制度は来春に消える運びとなった。

 【メモ】乗継割引 新幹線が開業した際に、在来線の1列車で行けた区間が新幹線を乗り継いで2列車になる例が増え、特急料金や指定席料金がそれぞれ2列車分必要になることの緩和策として誕生した。東海道や北陸など各新幹線の接続駅が対象だが、東京周辺など該当しない駅もあり、注意が必要。在来線から新幹線へ乗り継ぐ際は2日間有効だが、新幹線から在来線だと当日中に乗り継ぐ必要がある。在来線、新幹線の特急券と指定席券を同時購入するのが条件。みどりの窓口などで買えるが、JR西日本と東海は来年3月15日分で終了する。以降について、JR西日本は新幹線と在来線特急を敦賀駅で乗り継ぐ場合の新たな割引制度を実施する。

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