奈良県は8日、新型コロナウイルス対策として独自に実施している観光需要喚起策「いまなら。キャンペーン」について、7月1日から利用対象を全国に拡大すると発表した。コロナの感染拡大が落ち着いている状況を受け、これまで奈良県民に限定していた対象を見直した。6月27日から予約を受け付ける。
キャンペーンは県内の宿泊施設に泊まったり、日帰りで利用した人の料金を割り引く制度。7月1日からは宿泊・旅行代金を最大50％（上限5000円）割り引く。感染防止対策を徹底していると県が認証した施設で、1回の利用につき最大7連泊まで割引が適用される。利用回数に制限はない。期間は2023年2月末までを予定している。
また、宿泊者には県内の土産物店や飲食店、博物館で使える最大2000円分（県民は最大3000円分）の「地域クーポン」も配布する。クーポンはチェックアウトの日まで使える。
キャンペーンの適用には、新型コロナワクチンの3回接種済証か抗原検査などの陰性証明書が必要となる。
県によると、コロナ対策として都道府県が独自に実施してしている観光キャンペーンで、利用対象を全国に広げることを決めたのは奈良県が初めてとしている。事業費は約69億円で国の交付金や補助金を充てる方針。荒井正吾知事は8日の定例記者会見で、「奈良の良さを県外の人にも知ってもらい、観光で訪れるリピーターを増やしたい」と話した。
キャンペーンの利用希望者は、宿泊施設や旅行会社の窓口、インターネットサイト（じゃらんnet、楽天トラベル）で申し込む。問い合わせは事務局（0742・85・1234）。【久保聡】
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